部長挨拶

未来につなげるアップデート

~個人として、組織として~

 

令和6年度 鴻巣市商工会青年部 部長 根岸 遼 

 

 商工会青年部は何のために存在するのか。私たちは何のために商工会青年部に所属して活動をしているのか。皆さんはこの問いに自信を持って答えられるでしょうか。この問いに誰もが自信を持って答えられるくらい、商工会青年部に所属していて良かったと思える経験を皆がしていれば、鴻巣市商工会青年部はこれからも素晴らしい団体であり続けると思います。

 そのような青年部であり続けるために現在の鴻巣市商工会青年部に必要なことは、自分たちのおこなう事業をしっかりと見つめ直し、何のためにやるのか、なぜやるのかをしっかりと自分たちの頭で考え、各事業をよりよくするために何ができるか検討を重ね、各青年部活動をアップデートしていくことだと私は考えます。従来の慣行を何も考えず無批判に受け入れ、毎年同じことを繰り返していては、組織としてのエネルギーは低下し、青年部の中で得られる経験も小さく、少ないものになってしまいます。自分たちで考えるから面白い、誰かに言われたからするのではなく自主的におこなうから貴重な経験になる、そして、そんな青年部だからこそ所属していて良かったと思えるようになる。

 青年部で得られる経験は人それぞれですが、今年度は、青年部活動のアップデートを通じて部員一人ひとりが個人としてアップデートし、そして青年部全体が組織としてもアップデートしていく、そのような良い循環を生み出せるように活動していきます。そして、この好循環を、青年部活動の目的である自社業の発展と地域の商工業の発展に繋げていきましょう。

 

 今年度のアップデートは2つの軸を中心におこなっていきます。

 1つ目は、活動全般のデジタル化です。チャットGPTなどに代表される生成AIが現れたことで、現在、世の中は本当に想像ができないほどの変化にさらされています。この社会の変化は、これまで以上に私たちの生活に大きな変化をもたらします。わずか20年前、今の中心メンバーである40歳前後のメンバーの誰が、スマートフォンを使ってタッチ決済を使い、ネットを使って毎日のように調べ事をし、連絡を取り合う社会を想像していたでしょうか?わずか20年でこれほどの変化が起きましたが、この先の20年は、これよりも遥かに大きな変化が訪れることは確実です。私たちが経済団体であり、誰もが商人である以上、時代の変化とは無関係ではいられません。しかし、現在の鴻巣市商工会青年部の活動は、例えばペーパーレス化すら全く進んでいないなど、時代の変化にかなり遅れてしまっています。まずはペーパーレス化のような基本的なことから始め、様々なデジタルツールを各活動に取り入れるなどして、青年部活動をアップデートしていきましょう。

もう1つのアップデートは属人化を解消することです。属人化とは、仕事でいえば、特定の仕事の遂行が担当者しか持っていない知識や経験に依存し、その担当者にしかできない状態になっていることを指します。現在の青年部活動では、特に花火大会を中心に、部員個人の経験や知識、技術に頼って成り立っている部分が多く、人が変わると基礎的なところから再構築が必要になるといった問題や、毎年の経験値が組織として十分に蓄積されていかないといった問題があります。デジタルツールも活用し、また、部員個人が持っている知識などで言葉にできるものはどんどん言葉に置き変えていき、それらを整理し、部員間で知識を共有できるようにしていきます。知識や経験を次世代に引き継いでいくことは会社でも必須であり、これを「個人任せ」にしていては事業を継続していくことは困難です。個人個人が青年部活動を修練の場と捉え、社業でも活かせるように知識や経験を共有、承継していくことの重要性を認識し、そのための様々な実践を通じて青年部活動をアップデートしていきましょう。

 

1 総務委員会

 デジタルツールの選定・提案や企画書の改定作業を通じて、青年部活動をアップデートする基礎を作ります。

1 広報委員会

 SNS等の利用体制を整備した上でこれらを活用し、積極的に青年部活動を対外的にPRしてい きます。情報発信の見本を部員に示し、デジタルツールを使った情報発信の点でも青年部活動をアップデートしていきます。

1 組織活性化委員会

 青年部活動のアップデートに繋がるような他団体等の活動見学をおこなうと同時に、組織内での情報共有等を通じて、青年部活動を活性化していきます。

1 地域活性化委員会

 デジタルツールを活用し、これまで行われてきた事業もアップデートしていきます。事業での実際の利用を通じて、デジタルツールの便利さや利用効果を部員一人ひとりが体感できるようにします。

1 チャリティーゴルフ大会

 チャリティーゴルフ大会は、昨年以上に多くの参加者を募り、大会の本旨であるチャリティー金額の増額を図り、令和6年能登半島地震への支援に繋げます。また、デジタルツールの活用や電子マネーでのチャリティーの実施など、可能な限り新しい手法を取り入れ、青年部が様々な新しいことに挑戦していることを参加者の皆様にPRする機会にもしていきます。

1 こうのす花火大会

 私たちが主催する「燃えよ!商工会青年部‼こうのす花火大会」は、既に全国区になった素晴らしい事業です。私はこの事業に関われていることに誇りを持っていますし、何より仲間と共に苦労をしながらも花火大会を作りあげていく工程が大好きです。厳しい意見をもらうこともありますが、これほど多くの方に喜んで貰い、地元に人を呼び込み経済を活性化させる事業を実施している青年団体は日本全国を見渡しても他にありません。自分たちは日本一の事業をおこなっている。まずはこの誇りを全部員で共有したいと思います。

 一方で、花火大会は年々規模が拡大しており、それに伴い事故などのリスクも増えつつあります。私たちが経営者の団体である以上、こういった事業リスクへの対処も十分におこないながら花火大会を運営していくことは当然のことです。また、どんな商売でもそうであるように、同じことを同じようにずっとやっていては、段々とその商売は時代に取り残されていきます。同じものを作り続けているようにみえても、何十年も愛される商品は目に見えないような細かい努力を積み重ねて改善をしていたりします。花火大会も同様であり、これからも鴻巣市民や私たちの誇りとなり、多くの人に愛される大会としていくためには、規模はもちろんのこと、時代に合わせて運営方法や設営方法を改善して、より良い花火大会を目指していく必要があります。

 この数年で花火大会を一から立ち上げてきた先輩方はみな卒業され、コロナ禍後の二年間は花火大会を継承し維持するのが精一杯でしたが、新たな部員も増え、部員それぞれが各自の立場で挑戦する中で重要な経験値を得ることができました。20回の節目の大会を乗り越えた今年だからこそ、花火大会をアップデートしていく絶好の機会であると考えています。

 今年度は花火大会の設営にも様々なデジタルツールを取り入れ、運営・設営面における属人化を可能な限り解消していくことで、花火大会を持続可能なものにしていきます。また、数年先の大会まで見据えつつ、リスクの洗い出しや具体的な改善方法の検討等を通じて、花火大会をより大きく、より安全に、より楽しんで貰えるように運営・設営をしていきます。

 

 この一年間、私が部のためにできることに全力を注ぐことを誓います。皆で切磋琢磨しあい、力を合わせ、この一年を、鴻巣市商工会青年部と部員の未来を大きく切り開くアップデートの一年にしていきましょう!!

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